県下最大級の農産物直売所を備えた施設「高野尾花街道 朝津味」を運営する『㈱フューチャー・ファーム・コミュニティ三重』が『高野尾農業塾』の第2期を開講。就農をめざす塾生に対して、土づくりを中心に高品質かつ低農薬の野菜栽培法を指導。収穫した野菜は朝津味へ出荷・販売までを行い、農業を生業とするためのプロセスを実践できる。昨年以上に内容の充実を図り、農業の未来を担う後継者育成と共に農業を軸とした地域振興への取り組みを強化する。

 

 

昨年の農業塾の様子

昨年の農業塾の様子

朝津味は、農業による地域振興を目的に一昨年7月にオープン。地元高野尾町の周辺農家が育てた農産物のみならず、多彩な加工品などを販売する直売所には日々多くの人が訪れており、出荷者の販路拡大にも貢献している。
『高野尾農業塾』は、農業者が抱える高齢化と後継者不足という構造的な問題を解決することを目的に昨年より開講している。既存の農業塾は、家庭菜園向けの内容で、受講者全員に同じ面積の土地を貸し出し、収穫までを目的としたものが多い。それに対し、この農業塾は、将来的に農業に従事したい人をメインターゲットとし、消費者ニーズの高い安心・安全かつ高品質の野菜栽培技術や農業を営む上で必要な知識について指導を受けられるだけでなく、自分で朝津味に野菜を出荷・販売するまで実践。就農して農業で生計を立てる上で非常に重要となる出荷・販売の部分を体験しながら自身の適性を知ることができるのが最大の特徴といえる。
指導陣は、塾長に三重県農業会議常任会議委員で津安芸農協女性部長の佐野すま子さん、講師に三重県農業普及センターの薮田信次さんと三重県津農林水産事務所の中村佑太郎さん、アドバイザーに三重大学大学院生物資源研究科講師の坂井勝さんらという顔ぶれ。場所は朝津味正面にある約3反の農地で、塾生がそれぞれ自分に合った面積を借りることができる。栽培品目は春季がジャガイモ、サトイモ、サツマイモ、エダマメ、ラッカセイ。秋季がジャガイモ、カボチャ、スイスチャード。農地での技術指導だけで無く、月2回ペースで講座を開催。野菜栽培の基礎から土づくり、作付計画の立て方、農機具の手入れや減農薬に至るまで、消費者に求められる野菜づくりに必要な知識を学ぶことできる。
幅広い世代に農業へ関心を持ってもらおうと、今年は高田中学校と高等学校の生徒の農業塾参加も決まっている。その他三重県総合博物館と連携し、アサギマダラが飛来するフジバカマの栽培。花を活用した地域振興への取り組みを行ったり、農業者に向けた津市の農業振興について考えるシンポジウムも開催。後継者育成だけでなく幅広い視点で農業の未来を考える機会をつくる。昨年には塾生が育てたサトイモを津市と姉妹都市提携を結ぶ北海道の上富良野町で販売するなど、農業を軸とした地域振興から更に一歩踏み込んだ地域間交流につなげる試みも行われている。
農業塾への参加資格は農業での生計を立てることをめざす若者から、セカンドライフに農業を始めたいという高齢者まで年齢・性別に関係なく、地域活性化やコミュニティ形成にも熱意がある人。定員は15組(集まり次第締切。夫婦での申し込みも歓迎)。講習費は無料だが苗代など、農作業で発生する費用は実費負担が必要。募集期間は今月28日まで。朝津味に設置している専用の申込用紙に必要事項を記入すること。
問い合わせはフューチャー・ファーム・コミュニティ三重☎059・230・8701(小寺さんへ)。

「いつだって今だもん」の練習の一場面

「いつだって今だもん」の練習の一場面

津市を拠点に活動する社会人演劇集団・劇団津演=若林一博代表=の2018年公演『いつだって今だもん』=作・谷川俊太郎=が17日18時半~、18日14時~(開場は各30分前)、津リージョンプラザお城ホールで平成29年度みえ文化芸術祭・第23回みえ県民文化祭地域自主プログラムとして上演される。
同作品は、過去からやって来た自分探しに悩む王子と、先の見えない未来の時代を生きる少女が出会う、深くて楽しいファンタジー。今公演は、初めて演出に挑戦する藤井あゆみさん(49)をはじめ若手が中心。脇を固めるベテランが熟練の演技で一層盛り上げる。
藤井さんは「この物語のテーマはまずは愛。親子の愛など色々な愛が繰り広げられていきます。また物事の本質を追究していて、例えば霧と雨と水は形状は異なっても本質は同じ。どの時代の人も今を生きる私たちと変わらない状況を抱えているが、身近な愛を感じ一生懸命努力すれば自らの手で未来を築くことができる、と思わせてくれるような気がします。想像の翼を存分に広げお楽しみ頂ければ」と話した。
チケットは、前売り大人千円(当日千五百円)、学生5百円(同8百円)、小学生以下無料。
津演劇鑑賞会☎津228・9523、三重額椽☎津225・6588、県文チケットカウンター☎津233・1122で取り扱うほか2月15日までメールでも受け付ける。氏名・枚数・日時・種類を記載しg-tsuen@hotmail.comへ送信。
問合せは劇団津演☎津226・1089(月・水・土曜の20時以降)。

谷川士清旧宅での防火訓練の様子

谷川士清旧宅での防火訓練の様子

1月23日、津市八町の国史跡・谷川士清旧宅で消防訓練が行われた。
1月26日は法隆寺金堂の壁画が焼損した日であり、それを教訓とするために貴重な文化財を火災・震災などから守るために全国的に様々な防災運動が行われている。津市消防本部でも毎年消防訓練を実施している。
訓練には、八町三丁目北自治会や新町地区婦人防火推進委員など、地域住民17名が参加。
地域を管轄する津市消防本部西分署の消防士や津市消防団新町分団の団員、津市生涯学習課の文化財担当職員の指導の下、旧宅脇の土地でバケツリレーや文化財を運び出す練習。その後、旧宅の裏で消火器の使い方を学んだ。
訓練終了後、同自治会長の池田慎弥さんは「郷土の偉人の旧宅を地域で守っていかなければならない。その他にも各家庭で防災意識をもって頂き、自分の命を守り、地域の皆さんの命を守ってほしい」と呼びかけた。

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