世間はそろそろ忘年会シーズンだが、津市の繁華街でも時折、見かけるのが自転車の飲酒運転。酒酔い運転として検挙されれば、重い罰則が科せられ、場合によっては自動車の免停にも繋がることまでは余り知られていない。道交法改正による自転車の罰則強化から3年以上が経過し、近年では自転車が事故を起こした場合には乗り手側に厳しい判決が出ることも増えている。今一度気を引き締めるべきだろう。

 

 

自動車の飲酒運転は、罰則の強化と共に、職場によっては停職や解雇など厳しい処分が下されることも珍しくない。それに伴い、運転代行サービスなどを利用する人が増加している。
その一方で、自転車の飲酒運転に対する意識はかなり低い。津市の繁華街でも、飲食店に自転車で来て、飲酒した後に乗って帰る人の姿を見かけることも、そう珍しくない。「今日は飲み会だから、自転車で」や「自転車なら大丈夫」というような会話を耳にしたこともあるのでは。
平成27年の道交法の改正によって、安全規定に14項目の危険行為が定められた。それで3年以内に2回摘発された自転車の運転者には安全講習の受講が義務付けられているが、本当に厳しいのは検挙された場合。
誰でも乗れる自転車には運転免許制度が無いため、減点にあたる交通反則告知書(青切符)が存在しない。つまり、自転車の危険行為で検挙されると、いきなり赤切符(告知書)が交付され、刑事罰が科せられる可能性がある。刑事罰が科せられれば、いわゆる〝前科〟が付く形となる。刑罰の内容としては酒酔い運転の場合、自動車と同じ懲役5年以下もしくは100万円以下の罰金と非常に厳しい。更に、検挙された者が、自動車の運転免許証を所持していると、免停処分になることもある。
そればかりか、自転車の加害事故では、数千万円の賠償が命じられる判決が出ることも増えている。まして、運転者が飲酒しているとなれば、更に重い判決となることも予想される。
津署でもミニ検問を設置するなど、日常的に取り締まりを行っており、危険運転をする者には、指導警告書を渡している。その数は今年1月~10月で542件。その内、飲酒運転はイヤホンをつけながら運転などと同じカテゴリーの中にまとめられた総計206件に含まれている。今まで津署では、飲酒運転を含む、自転車の危険行為で検挙にまで至った例はないが、「本当に危ない運転を発見すれば、すぐに検挙する」と話している。
平成28年には全国で酒酔い運転の検挙は127件あり、自転車の飲酒運転によって、重い刑罰を受けたり、それによって生活が一変する可能性があることは意識をしておくべきだろう。
しかし、他県ではあろうことか警察官が自転車の飲酒運転で検挙されるという不祥事も発生。いかに自転車の飲酒運転に対する意識が浸透していないかが伺える事例ともいえる。
夜の飲食店街がにぎわう忘年会シーズンには自転車の飲酒運転も増加する。自転車は法律上、車両で、運転者に大きな責任が課せられるということを改めて認識し、軽はずみな気持ちで飲酒運転をしないよう運転者自身
が心掛けるだけでなく、その周囲の人も目を光らせていく必要がある。