お正月には百人一首。子どもの頃からそうだった。その頃には電子ゲーム機もなく、大人が一緒に遊んでくれる百人一首がお正月の楽しみだった。
私が初めて覚えた札は「田子の浦にうち出でてみれば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ」だった。雄大な富士の美しさを詠んでいると、小学生にも理解できた。
中学生の頃のお気に入りは「陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに」だった。心が乱れるのはあなのたのせいというところが、思春期の少女の心を揺らした。
でも、この「しのぶもぢずり」の部分は、モジズリソウのことだと思っていた。初夏にピンクの可憐な花をつけるネジバナのようにねじれる恋心。
それがもじずり染めのことだと知って、少しがっかりした。初めと染めがかけてあったとは。石の上に布を置いて草を刷り込むという染め方だと、美しい色合いの布になるとは思えない。歌のイメージが変わってしまった。
さて、今心に響く札ならば、断然「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」だ。若い頃やろうと思えばできたのに、やり残してしまったことは数多ある。ぼんやりしているうちにこんなに時が過ぎてしまったという思いは、小野小町みたいな美女でなくても持つもの。小さな後悔なら誰の人生にもある。  (舞)
報道発表の儀の津会場で、忍者のステッカーを施した高速船と、忍者隊ら参加者

報道発表の儀の津会場で、忍者のステッカーを施した高速船と、忍者隊ら参加者

高速船客室に飾られた忍者文字の額などと、忍者隊

高速船客室に飾られた忍者文字の額などと、忍者隊

津港と中部国際空港を結ぶ高速船を運航する「津エアポートライン㈱」=津市なぎさまち、小嶋光信代表取締役社長=が12月22日、「忍者高速船キャンペーン」を開始した。
同社が、同空港が「サムライ×NINJA空港プロジェクト」を展開している事を受けて企画。世界各国で認知されている忍者をテーマに、2020年東京五輪で増加が見込まれる海外からの個人旅行の同空港、三重県、津市への誘客を目指す。
キャンペーンでは、高速船の外装に忍者のシルエットのステッカーが施され、客室に忍者文字の額などが飾られているほか、忍者が船の職員に変装していて、「忍びの者か?」と聞くと「忍者カード」をそっとくれる。
初日に同空港と津で「報道発表の儀」が行われ、津会場では伊勢市のテーマパーク「伊勢安土桃山城下街」の忍者隊、津藩藩主・伊賀上野城城主 藤堂高虎と勢州津高虎隊、中伊勢温泉郷、津市職員が参加。
同社の執行役員マーケティング部長の山田和昭さんは「三重県はインバウンドで非常に遅れていて、追い上げるには強力なものが必要。忍者は外国人の方に鉄板で喜ばれます。誘客には航路だけでなく目的地が必要なので、県内の忍者ゆかりの観光地と連携していきたい」と話した。

ハウス内で自慢のイチゴを手に…増井さん

ハウス内で自慢のイチゴを手に…増井さん

津市高野尾町(豊里ネオポリス内)の「㈲こうちく男爵」=水谷隆社長=で、イチゴ狩りを楽しんでみては。
同社は県内最大規模の観光農園で毎年多くの人々が訪れる。栽培しているイチゴの品種は、三重県で開発された「かおりの」。その名の通り上品な香りと酸味が少なく爽やかな甘味、果汁が口いっぱいに広がるジューシーさが魅力。
同社販売部長の増井摂さんは「施設をリニューアルしたので、今まで来られた方も、初めての方も楽しんで頂けるはず」と笑顔で話す。
営業時間10時~16時(受付終了15時)。料金は45分間で大人2000円、3歳以上1400円。ただし料金は季節によって変動。5月の今期終了まで営業。要予約。
イチゴの直売やイチゴを使ったラスクやムースなどの加工品の販売も行っている。そちらだけの来店も歓迎。
予約・問い合わせ☎津230・2833へ。

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