快挙を喜ぶ伊藤さん

快挙を喜ぶ伊藤さん

11日、東京都港区の東京食肉市場で行われた「第62回・松阪肉牛枝肉共進会」で、「㈲伊藤牧場」=津市一志町高野=が3年連続となる最優秀賞1席に輝いた。
同共進会は松阪肉牛協会に所属する肥育農家が手塩にかけて育てた松阪牛から選りすぐった枝肉を出品。その中で最高値で競り落とされたものが1席となる。3年連続1席はこの共進会の歴史でも伊藤牧場が初。
伊藤牧場は70年ほどの歴史があり「非常に光栄なことで嬉しい」と快挙を喜ぶ代表取締役の伊藤浩基さんは祖父の代から数えて三代目。現在は、600頭ほどの松阪牛を肥育しており、東京に9割を出荷。A5ランクへのこだわりから、優良血統の仔牛を仕入れ、ストレスがかからないよう衛生的で一頭当たりのスペースを広くとった牛舎の中、一般的な松阪牛より長い月齢35カ月以上の肥育を行う。肥育期間を長くすると、脂に含まれる不飽和脂肪酸が増え口どけが良くなると同時に甘みが増す。霜降り肉でもさっぱり食べられ、もたれなくなるという。
また、自社の松阪牛糞の堆肥で無農薬米を栽培し、その藁を飼料にする循環型農業も実践。
別会社を立ち上げ、台湾など海外へ牛肉を自社ブランドで輸出しているが、今後は松阪肉牛協議会を通じた松阪牛ブランドでの輸出をめざす。
伊藤牧場の松阪牛は直営店の「焼肉いとう」=津市久居野村町=、ネット通販で食べられる。東洋軒でも使用している。