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(前回からの続き)
4「養正小学校〔当時〕の運動場から西の空を見た時、B29が1機、火を吐きながら東の方へと飛行している。まもなくパラシュートが1つ開いた。これを見た多くの人が竹槍を持って、津公園の桜道をパラシュートを目指して走った。腰の曲がったおばあさんまでもが、『突き殺したる』と走った。民衆に捕えられたアメリカ兵に『殺せ』『殺せ』という罵声が浴びせられた。憲兵が静止し、どこかへ連行していった」〔津市、中川氏〕
5「私は当時国民学校の2年生でしたが、火を吐いて飛行するB29と降下してゆくパラシュートは、今でもはっきりと覚えています。皆んな竹槍をもって飛行兵をやっつけたると息巻いていました」。〔津市、T氏〕
6「私が国民学校の5年生で13歳の時でした。降下するアメリカ兵を見た時、友達と木刀を持って御山荘橋を走って渡り、パラシュートを目指しました。私は当時『新道』(現在の養正小学校のあるあたり)に住んでいました」〔津市、石井昭氏〕
7「昭和20年初夏。大里地区の旧伊勢街道の松並木の伐採し、松根油製造のため松の太い根を掘り起こし中、B29が煙をあげながら上空を通過、伊勢湾方面へ高度を下げていきました。パラシュートで降下するのを目撃し、仲間の数人が落下点の方へくわ(鍬)をかついで走りましたが、小生連日の食糧難で空腹の為行く気にならず、あとどうなったか知りませんが、聞くところによると鬼畜米英をこらしめる為、大分なぐったようです」〔津市、小松氏〕
8 石川慶男氏の手記、「パラシュート降下した米兵。学徒動員中の数々の恐怖の体験と言えば、B29の集中爆撃を思い出すが、その他に、鮮やかに思い出に残る出来事がある。
昭和20年5月14日は、五月晴れの青空の美しい日であった。三菱航空機津工場へ出勤後、程なく警報が発令された。それは連日の事で、作業を中断して工場西方の山林へ避難するのが日課となっていた。
池の岸辺に寝ころんだり、雑談をしていた。その日もB29は京阪神方面を攻撃目標にしているのか、上空はあくまで青く静かであった。やがて何事もなく空襲警報解除かと思った頃に、西方よりB29が1機、白煙を引きながら、我々の頭上に向かって飛行して来る。よく見ると、エンジンより火を吹き、高度を下げて伊勢湾目指して逃走中と思われた。更に、機体後部より、白いパラシュートが1つ開き、まるで、一輪の花のようにゆっくりと、降下して来るではないか。
我々は、一瞬に見とれていたが、『アメリカ兵が降りて来るぞ』と、大声をあげて走り出していた。私もその一人であった。
落下地点は、予想外に遠く、現在の津商業高校あたりであったようで、息切れして、歩き始めたら、群衆に囲まれて、憲兵に引き立てられた米兵に出会った。
米兵は作業服のような軽装で、体格も血色もさすが良かったように思った。取り囲んだ群衆は、殺気立って、米兵に暴行しようとしたが、憲兵が制止していた。憲兵にガードされた米兵は、何処かに無事連行されて行った。私は憎しみとともに内心ほっとした事を覚えている。
(次回に続く)
2019年11月14日 AM 4:55
津商工会議所社会文化部会(原田陽介・部会長)は、10月10日から2日間、毎年恒例の県外視察見学会を行った。
中心市街地の空洞化は全国共通の問題だが、全国には斬新な発想と、行政や市民、商業者が協働して商店街や中心市街地の活性化に成功した事例があり、同部会は毎年、そんな成功例を視察して情報を収集し、津市のまちづくりや賑わい創出に生かせるヒントを勉強している。現在までに北陸4県、岡山県、四国、長野県などを視察した。
今年は、新たな時代の幕開けとなった令和元年に因み、日本の発祥の地と言ってもいい奈良県明日香村を訪れた。
初日は、今年7月23日に国宝に指定された特別史跡キトラ古墳壁画(7世紀末~8世紀初頭)と石舞台古墳を見学。古代のロマンに触れると共に日本人としてのアイデンティティを再確認した。 続いて訪問した奈良市役所では、観光戦略課職員から同市の観光施策についての講話を受けた。
翌日の午前中は奈良市餅飯殿町の「奈良もちいどのセンター街」へ。大型店の撤退に伴う商店街の空き店舗対策として、商店街自らが土地を購入し、インキュベーション施設「もちいどの夢CUBE」を作り、若手の創業者への手厚いサポートを行うことで商店街活性化や空き店舗減少に成功した。
午後からは同県大和高田市の片塩商店街へ。商店街の方向性を「お年寄りに優しく、元気になる商店街」と定め、新たに設立したまちづくり会社による空き店舗への出店交渉の仲介や、高齢者の健康維持や交流の場を提供する「片塩わかがえりーな」を設置し、商店街への集客、空き店舗減少を成功させた。
一行は地元の食材を使った食事も楽しみ、帰津した。
2019年11月14日 AM 4:55
10月16日、『第68回・三重県社会福祉大会』が行われた。主催=三重県社会福祉協議会、三重県共同募金会。
これは県内の民生委員・児童委員、社会福祉施設、社会福祉団体、協同募金運動関係者や地区の功績を称え、表彰状や感謝状を贈る催しで、年に一度開催されている。
冒頭、県社協の井村正勝会長は「少子高齢化が進行し人口減少が進む中、地域共生社会の実現のために様々な取り組みが進められている。県社協でも、地域共生社会の実現を重点項目に挙げ、地域福祉活動支援計画と強化発展計画の第4期計画の抜本的な見直しを行っている。皆様とこれまで以上に連携し、地域福祉の向上に努めていきたい」と挨拶。
民生委員・児童委員功労者47名、社会福祉施設功労者36名、社会福祉団体功労者19名、社会福祉共助者2名、福祉共助団体1団体。
さらに共同募金運動奉仕功労者6名、共同募金運動優良地区・団体14団体、共同募金運動篤志寄付者18名19団体、共同募金運動特別協力者功労7団体に表彰状と感謝状が贈られた。
2019年11月14日 AM 4:55