寝坊した日の雨戸はそっと開ける。ご近所に私の朝寝坊がばれないように、静かに静かに。そうしたら、五メートルほど先の木の枝に抹茶色の小鳥がいた。メジロだ。梅の花も椿の花もないのに、メジロが来ているなんて。
バードウォッチングが趣味の友人が鳥の写真を時々送ってくれる。写真で見ると、鳥にそれぞれの特徴があることが分かるが、自分の目で鳥を見分けるのは難しい。スズメとカラスとハトの他には何種類判別できるだろう。
それでも、春のメジロは分かる。結城神社の梅にも花の蜜を吸いに来ていた。首を傾げたり、逆さになったり、忙しなく動くさまは見飽きることがない。可愛らしい鳥だ。
もう少し、鳥の名前が分かるようになりたい。例えば、橋から見下ろす川面のカモ。よく見るのは羽に黒と茶色と白が混じったカモ、背中が灰色で頭が赤茶色のカモ、白黒ツートンカラーのカモもいる。
ネット図鑑で調べてみると、それらしきものがいる。背中が灰色で頭が赤茶色のカモはホシハジロかオオホシハジロの雄だと思う。
こんな時でなければ、鳥に詳しい人に名前を教えてもらうこともできるだろうが、今は一人探鳥会。鴨鍋にしたら美味しいだろうか、鳥インフルエンザを運んでいたりするだろうかなど余計なことを考えながら川面のカモを眺めている。          (舞)

三重県庁で木平教育長にコラボの成果報告を行う津商生徒とお焼屋の草深社長(左)と平治煎餅本店の伊藤社長(右)

三重県庁で木平教育長にコラボの成果報告を行う津商生徒とお焼屋の草深社長(左)と平治煎餅本店の伊藤社長(右)

2月24日、津商業高校の生徒たちと、津市大門の㈲お焼き屋の草深利浩社長と㈲平治煎餅本店の伊藤博康社長が三重県庁の木平芳定教育長のもとを訪れ、期間限定のコラボ商品として販売した菓子の詰め合わせセットや、商品パッケージ用のシールを紹介した。
「めざせ!おやへいプロジェクト」と題し、商品PRと共に三重県の観光PRを目的に両社と同校は産学連携。3年生の生徒10名が協力し、高校生が両社の看板商品である地上の星や平治煎餅などを詰め合わせたセットを企画。箱の包装などのデザインや商品パッケージ用のシールをデザインした。「笑顔あふれる美し国三重」などのメッセージに、同校が掲げるスローガンである全力津商のシンボルマークを取り入れたデザインも使用している。この詰め合わせは2月20日、21日に松菱で行われたイベントで特別販売したところ完売するなど好評を博した。
リーダーを務めた脇美優さんは「買う側から商品を作る側に回ってみると、難しさもあった。普段何気なく買っている商品も作り手の思いが詰まっていることを感じられた」と振り返った。

拡大した新型コロナウィルスの感染者数が減少してきたが、まだまだ気を緩めてはいけない。普段から個人や職場、家族一人ひとりの予防への意識が大切。不安が続く毎日だからこそ、日常の生活行動が重要だ。それが高齢者や、既往症がある人達を感染から守ることに繋がる。入院患者が特定の病院や地域に集中しないよう努めているが、全国的に医療機関の逼迫は深刻である。
病院や高齢者施設、その他の施設も検温、消毒、面会の制限などが徹底されている。これと同様に当社の患者搬送も、事前の情報や防護策を徹底して進めている。自らの体調に留意し、車内の飛沫防止対策やマスク、手袋、座席等のアルコール消毒など、やれることは全て実施している。万が一、体調が優れない患者の搬送時は、防護服やゴーグル、フェイスシールドなども装着する。運転にも更なる気配りが必要だ。
昨年末から新年にかけて、看護師が添乗して車内での吸痰処置や人工呼吸器の装着、自宅からの担架移送、深夜における市外への救急帰りなど、通常の転退院搬送が繰り返しあった。
普段どおりとは言え、気を抜くはできない。県内各地から依頼が入るため、搬送前にどのように準備すればよいのか入念に情報をチェックする。施設からではなく個人的に依頼がある患者の場合は、発熱の可否や現在の体調などを聞き取っている。搬送の段階でも、医療崩壊がないよう事前に状況を把握しなければならない。そうすることが、今の状況下では一番よい方法だ。
安心、安全、清潔に搬送するのが基本。コロナ禍で人との距離を取りがちな昨今だが、交通弱者を守り生活を支える重要な交通機関として、外出がどうしても必要な時、小さなことでも困っていたら、どんどん声をかけて欲しい。
やるべきことは明確だ。救急車をタクシー代わりにする利用者を減らし、本来必要な救急搬送を優先させて、軽症患者の輸送は我々が行う。心をつなぐ患者搬送として、一刻も早いコロナウイルスの終息を願いつつ、この窮地を乗り越えるため、日々の業務に励んでいきたい。
(民間救急 はあと福祉タクシー代表)

[ 3 / 4 ページ ]1234