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津商工会議所社会文化部会=宮上史郎部会長=は8日、津商工会館で講演会を開いた。
講師は㈱百五総合研究所理事、同主席研究員の瀧本和彦さん。演題は「Withコロナ時代の企業経営」。
はじめに、人口減少と人手不足について「三重県の生産年齢人口(15歳~64歳)は2000年から減少に転じ、2030年には92万人(マイナス25%)、2040年には78万人(同36%)まで減少する。仕事のやり方を変え、短時間労働の女性や高齢者、外国人などで不足を補わなくては立ち行かなくなる」と分析。現在が第4次産業革命であるとし、ビッグデータ・AI、IoTの活用で、今まで人が担ってきたデータ分析時間を大幅に短縮することで捻出した時間を付加価値の創出に使うべき」と話した。
続いて、新型コロナとリーマンショックを比較し、「リーマンはお金の動きが止まった『金融危機による信用縮小』。車など耐久消費財の買い控えが起こったが、景気回復と共に需要が戻った。コロナは物と人の動きが止まった『実態経済の危機による市場縮小』。観光や外食、イベントなど移動の機会損失は後では取り戻せない」とし、今後の経済成長は不透明とした。
一方で、「コロナ後は、食事、購買、遊興、住居、医療などの指向がガラリと変化し、家食やオンライン化といったものが新潮流となる」とし、ポストコロナ時代の経営戦略は「生き残るためには得意とするニッチマーケットの中、消費者の選択肢でナンバー1の存在になること」と語り、実現のための3つの戦術として、①業務プロセス改革(DXの推進)=ITを活用して業務プロセスを改革し、自社の優位性を高める②人材育成・人材確保=誰でも、いつでも、働きたい時に働ける仕組みづくりや従業員の満足度を高める(離職を防ぐ)③SDGs(持続可能な開発目標)に取り組み、社会貢献することで持続可能なビジネスモデルを構築、を挙げた。
また、国や自治体の補助金や助成金の活用を進めると共に、変革に強く、危機に打ち勝つリーダーのもとでチームワークを高め、企業価値を最大化することが重要としめた。
2021年3月25日 AM 4:55
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