歩道橋を渡っていたら、救急車の音が聞こえた。車でいっぱいの二車線を分ける白線の上を救急車がやってくる。上から見ると、車の動きがよく分かる。車の列は左右に寄って救急車を通そうとしている。
もたもたと救急車の邪魔をしている車があった。あのような車がいると、緊急であってもそんなに速度を出せないだろう。
実際、車の運転中に救急車の音を聞いて、どこから来ているかわからないことがある。バックミラーをチラチラ、周囲をキョロキョロ見ながら、とりあえず減速する。前後の車の動きに気を付けて、救急車の邪魔はしないように。そうしたら、分離帯の向こうを救急車が走ってきたりもする。
歩道橋から見ているように、緊急車両の動きが分かったらと思う。カーナビに緊急車両の位置情報を載せるのはどうだろう。それぐらいの技術なら、すでに可能ではないだろうか。
車に音が後ろから近づくか、前から近づくかの判断支援機能があれば、キョロキョロしなくて済む。交差点では左右も必要だろう。緊急車両の音とただの騒音との判別が難しいかもしれないが、音の方向を示す機能があれば役に立つ。
救急車は歩道橋の下を進んでいく。どんな人が乗っているのだろう。早く病院に運んで助けてほしい。もたもたしていた車の人もそう思っているはずだ。(舞)