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ロシアのウクライナ侵攻を受けて、日本でさまざまなウクライナ支援プロジェクトを展開しているウクライナ出身の歌手でバンドゥーラ奏者・ナターシャ・グジーさんのコンサート「~水晶の歌声とバンドゥーラの可憐な響き~ 」が9月18日㈰14時(開場13時半)~16時、松阪市嬉野ふるさと会館で開かれる。主催=同館。
ナターシャさんは6歳の時、1986年4月26日未明に父親が勤務していたチェルノブイリ原発で爆発事故が 発生し、原発からわずか3・5㎞で被曝。その後、避難生活で各地を転々とし、キエフ市に移住する。
ウクライナの民族楽器バンドゥーラの音色に魅せられ、8歳の頃より音楽学校で専門課程に学ぶ。1996年・1998年、救援団体の招きで民族音楽団のメンバーとして2度来日し、全国で救援公演を行う。
2000年より日本語学校で学びながら日本での本格的な音楽活動を開始。美しく透明な水晶の歌声と哀愁を帯びたバンドゥーラの可憐な響きは、日本で多くの人々を魅了している。2005年7月、ウクライナ大統領訪日の際、首相官邸での夕食会で演奏を披露。2016年7月、これまでの活動が評価され、外務大臣表彰を受ける。
今回のコンサートは、全国ツアープロジェクト『CFU47「希望の大地」チャリティーツアー』の一環。ピアノ伴奏・小関基之氏。演奏曲は「わがキエフ」「いつも何度でも」「翼をください」「鳥の歌」ほか。
チケットは全席指定・税込み一般1階席2000円 2階席1500円、小学生以下1000円(3才未満で保護者の膝上で鑑賞する場合は1人まで無料)で同会館で取り扱い中。
問い合わせは同会館☎0598・42・7000へ(月曜休館)。
2022年9月8日 AM 4:55
大都会の真ん中にそびえ立つ伽藍…。聖徳太子が建立したといわれる四天王寺は、1500年以上の歴史を持ち、蘇我氏が建立した飛鳥寺と並ぶ本格的な日本最古の仏教寺院。現在は和宗の総本山。所在する天王寺区の名前も当然この寺に由来する。津市の四天王寺は、この寺と時を同じく聖徳太子が各地に建立した4つの四天王寺の一つという言い伝えを持つ。
国道から最も近い南門から境内へ入ると一直線上に中門、五重塔、金堂、講堂が南北一直線に並び、それを回廊が囲んでいる「四天王寺式伽藍配置」が非常に印象的。6~7世紀の朝鮮半島
や中国の建築様式を模したものと言われている。
昭和20年のアメリカ軍による無差別爆撃により、境内にあった建造物のほぼ全てが灰になってしまったが、後に多くの人々の協力を得て復興し、今に至る。この寺の歴史を振り返ると、戦国時代の戦火や落雷などで何度も焼失しているが、そのたびに人々の協力を得て蘇っている。古より受け継がれる建造物の歴史的な価値は計り知れないのは当然だが、何度焼け落ちても蘇り続けるこの寺の歴史には勝るとも劣らない価値がある。
四天王寺を後にして、西へと進むと歩道沿いに「真田幸村戦没地」と刻まれた小さな碑が立っている。この「安居天満宮」は大坂の陣で活躍した真田信繁が戦死した場所。「幸村では?」と疑問が浮かんだ方も多いと思うが、実は幸村という名前は、彼の死後に広まった軍記物や講談を通じて広く知られるようになった名前。この中では信繁で統一することとする。
時代の勝者たる徳川家康を相手に戦い抜く様は薩摩藩祖・島津忠恒(家久)をして「日本一の兵」と称えられた(本人は信繁の戦いぶりを見ていないが)。歴史のターニングポイントで徒花を咲かせた信繁は、判官びいきの語源となった源義経、悲運の名将・楠木正成と並び、日本人に愛されてきた。ただそういった経緯から、実像とはかけ離れた完全無欠の人物像が独り歩きしているように思う。
見事な最期は史実通りだが、関ヶ原の戦いの後、いわゆる西軍として戦った責任を問われ、紀州の九度山に流された時の話から彼の実像が少しだが伺える。東軍として戦い、必死の思いで父・昌幸と信繁の助命嘆願した兄・信之や家臣に生活費や酒を無心する手紙を送っている。兄や家臣は必至に工面し、献身的に信繁たちを支え続けたが、そんな周りの苦労もどこ吹く風といった呑気さを感じてしまう。この頃には容貌も歯が抜け、髭も白くなっていたそうで、現代人が抱く美男子のイメージとは大きな隔たりがある。その後、信繁は大坂城へ入るが、豊臣家への忠義だけではなく、捲土重来をねらう意図も多分にあっただろう。物語のような綺麗事で語り尽くせるほど、現実は単純明解ではない。
神社は緑に覆われており、境内には信繁の像や碑も建てられている。以前、信繁と共に戦った後藤基次(又兵衛)が最期を迎えた場所を紹介したが、一本の国道を遡るだけで、歴史のスターゆかりの地と出会えるのは非常に面白い。(本紙報道部長・麻生純矢)
2022年9月8日 AM 4:55
津市が主催する津駅発バスツアー「芸濃名所めぐり+津の名所旧跡2022秋」への参加者を募集している。
ランチ付きのこのツアーは、「芸濃ふるさとガイド会」のメンバーによる丁寧で質の高いガイドで人気があり、コロナ禍以降、今回が3年ぶりの開催となる。開催日時は9月29日㈭~11月24日㈭の計8回。今回はそのうちの3コースを紹介。
▼椋本宿の名所旧跡と初馬寺の恵比寿天(歩く距離約3・3㎞)=9月月29日㈭…津駅~芸濃資料館~野呂氏館跡~東日寺~角屋~椋の樹~錫杖湖水荘(昼食)~北神山花街道~初馬寺~津駅。参加費1200円。
▼大正の面影旧明村役場庁舎と高山神社・津城跡(同約2・2㎞)=10月6日㈭…津駅~芸濃資料館~閑翁寺~殿町~普門寺~旧明村役場庁舎~錫杖湖水荘(昼食)~高山神社~津城跡~津駅。参加費1800円。
▼平維盛ゆかりの成覚寺と津観音(同約1・8㎞)=津駅~芸濃資料館~落合の郷~成覚寺~親水公園~錫杖湖水荘(昼食)~大門通り~津観音~津駅。参加費1800円。
2022年9月8日 AM 4:55