津の建物を再現したジオラマ作品と山口さん

 津市美里町北長野の美里ふるさと資料館で、山口幸伸さん=47、津市殿村=のジオラマ展「幸伸展3」が開かれている。入場無料。会期は8月28日迄。月曜休館。
 山口さんのジオラマは丹念に切り揃えた模型用のプラスティックの板と棒とパテなどを使って建物や構造物などをつくりあげていくスタイル。作品展は3回目で昨年までは、特撮映画やアニメの再現などが中心だった。
 今展は、美里町の長野トンネル(同資料館に寄贈)のジオラマ作成をきっかけに、津市内の懐かしの建造物に挑戦している。旧百五銀行本店と岩田橋、大門百貨店(松菱の前身)と津警察署、中村珈琲、塔世橋、津東映シネマ、津スカラ座、津東宝劇場などを見事に再現。そのほか、ゴジラと四日市コンビナートのジオラマなど16点が展示されている。
 山口さんは先天性の障害があるため、車椅子で生活しているが明るい性格で、ジオラマ制作の資料写真を集めつつ、当時を知る人への聞き込みなどで情報収集も行った。「皆さんの中の津の思い出がよみがえると嬉しい」と話している。