津市内の経営者などでつくる任意団体「丸之内倶楽部」(志田行弘代表幹事)は先月、陸上自衛隊久居駐屯地を訪れ、施設内を視察すると共に、金子洋幸司令から安全保障のあり方や同駐屯地の歴史、世界情勢などの説明を受けた。
 同倶楽部は隔月開催で毎回、様々な分野の専門家をゲストに招き講話を聴いている。今回の視察は、津市内にありながらも一般には知られていない久居駐屯地の施設内部を詳しく知り、地域との関わりを考えるきっかけにするのが目的。15名の会員が参加した。
 金子司令は、「久居駐屯地は、旧軍の頃よりこの地に所在し、また駐屯地の中核部隊で旧軍と同一連隊番号を継承する第33普通科連隊を有する駐屯地であり、100年以上の歴史と伝統を持った三重県の郷土部隊。近年、我が国の安全保障環境は厳しさを増しており、また、地震・台風等の自然災害も強く懸念されています。三重県においても東南海・南海トラフ地震への脅威が強く懸念されており、第33普通科連隊を核心として久居駐屯地所在部隊は、県や市町村等の自治体や警察・消防等と連携して常に災害への脅威に備えるための準備や訓練等を行っています」と話した。
 その後は、広報館や資料館を見学し、同駐屯地の歴史を学んだ後、隊員から災害時の救援活動に使う装備の実演や、装甲車の説明を受けた。