5月30日、エリアプラットフォーム「大門・丸之内 未来のまちづくり」の令和6年度第1回会議が行われた。
 エリアプラットフォームは、津市の中心市街地である大門・丸之内地区の目指すべき姿を共有し、連携してまちづくりを進めるため、令和5年3月に官民の関係者で組織する「大門・丸之内 未来のまちづくり」を設立。にぎわいの創出に向けた様々な事業を展開している。
 冒頭、辻正敏会長は「2年目を迎えて、実証実験で丸之内商店街の国道23号東側の歩道や大門の大通りにキッチンカーを置いたり、車が走っている状態を再現したりした。どちらも通常時の5倍以上の人で賑わっており、何かがあれば人は出てきてくれるとわかったのは大きな前進だった」と挨拶。
 会議では、道路空間活用事業、公園空間活用事業、情報発信事業を行う各チームが昨年度の事業を報告。今後行っていく様々な社会実験や事業についての説明も行い、参加者が意見を出し合っていた。
 今年度の試みとして、駅やバス停などの交通拠点からのアクセス性や、地区内の回遊性を向上させるために「シェアサイクルプロジェクト」を実施することも発表された。アプリなどで手軽に利用でき、各所に設けたポートからポートであれば、好きな場所で返却できる自転車を設置する。社会実験の期間は今年8月~来年1月で検討中。シェアサイクルは全国各地で活用されているため、津城跡や津観音などの観光資源を有するエリア内での移動手段の補強として、期待も集まっている。 

式典冒頭で挨拶する田中理事長

 (公社)津市シルバー人材センター(津市三重町津興)の設立40周年記念式典が5月30日、津リージョンプラザお城ホールで開かれた。
 同センターは、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づき、昭和59年11月に会員数189名で社団法人として設立。会員は津市在住の高齢者(60才以上)で構成。企業や家庭、公共団体等から様々な仕事を引き受けて地域の経験豊かな高齢者に仕事を提供。また、働くことを通じて高齢者の生きがいと健康づくりをすすめ活力ある地域社会の実現に貢献してきた。
 平成24年4月には公益社団法人に移行した。現在の職員数は事務局長1名、正規職員4名、准職員6名、パート職員1名、役員13名、監事2名。会員数は934名(男性641名、女性293名)で最高年齢は男性90歳、女性86歳。請負委任契約額は令和5年度は3億4372万円。
 式典の冒頭で田中義久理事長は「新型コロナ感染症が昨年5月に5類に移行し、以前の生活に戻ってきた。3年以上のコロナ禍で当センターの契約数、会員数共に少なからず影響を受けたが、皆さんの協力で一定の成果を残せた。しかし、昨年10月から実施されたインボイス制度、今年秋から予定されている『特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律』(フリーランス・事業者間取引適正化等法)への対応が求められている。当センターでは第3期中期計画に基づき、会員の拡大、就業機会の開拓、適正安全就業に重点を置き、元気な高齢者が地域に根差した社会参加ができ、生きがいとなるよう活力あるシルバー事業に取り組んでいく」と話した。
 続いて、活動に尽力した会員11名と13団体・企業に感謝状を贈った。
 総会終了後は40周年記念アトラクションも開催され、落語家の三遊亭あら馬さん、林家三平さんによる落語や、マジシャンのマギー審司さんが、軽妙なマジックと話術を披露し会場を盛り上げると共に、皆で40周年を祝った。

 津市芸濃総合文化センター市民ホールで6月30日㈰、14時から(開場は13時30分)、芸能文化による地域おこしを目的とした地域劇団「芸濃い劇団 燦」の公演「平維盛」が上演される。入場無料。協賛=岡田文化財団、赤い羽根共同募金、芸濃文化協会。
 芸濃地域文化祭の一環。劇団の母体は「芸濃町を芸濃い町にする会」。同町椋本出身で東京で活躍してきた文筆家の伊藤裕作さんが地元の仲間と設立。日本で唯一の「げいのう」の名前を生かした地域づくりをめざし、東京の様々な劇団の公演を誘致するなど質の高い実演芸術を鑑賞する機会を創出。その次の段階として生まれたのが、芸濃町在住・在勤者による同劇団。現在は役者や裏方を含め、小学生から高齢者までが所属している。今回は、芸濃町河内で最期を迎えた平安時代の武将「平維盛」の生涯を演じる。
 維盛は、平家物語で登場する回数が極めて多い武将で、平家の栄華、衰退、滅亡の全てに関わり、平家一門の命運を担った中心的人物。祖祖父に「平忠盛」、祖父に「平清盛」、父は「平重盛」で平家直系の人物でもある。清盛の死後、平家は衰退を重ね、ついには源平合戦で敗れ滅亡。劇中では、時代の流れの中で本音と建前のジレンマに翻弄された維盛を現代に通じる人物として描く。
 また、今回の公演は、後白河法皇50歳の祝賀会で「光源氏の再来」と云われた維盛が「青海波」を披露したり、清盛が死後、閻魔大王の裁きを受けるにあたって死神を騙すところや、富士川の戦い、倶利伽羅峠の戦い、一の谷の戦い(各戦いにおいて、源氏方が諸葛孔明の助言で勝利する)、また、偽装入水後は芸濃町河内に逃げ落ち、熊野の人々を呼び寄せ「落合の里」を開村することろまでを演じる。

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