展示の様子

 津図書館1階入り口展示ケース及び2階レファレンス室内展示ケースにて、同館所蔵の地震や風水害、噴火などにまつわる書籍や資料を展示した「古典籍に学ぶ災害展」が開かれている。来館者の関心の高さにより10月末まで展示期間を延長。
 災害が頻発する昨今、過去の記録を知ることで、防災意識の醸成を促すことが目的。南海トラフにおける大地震発生の可能性が高まる中、地震に関する資料に来場者の注目が集まっている。
 仁和3(887)年7月30日に起きた地震が、展示資料「日本三大実録」に記されている。広範囲であり津波もあったことから南海トラフの地震とされ、数日間の揺れの記録により、余震が続いたものとみられる。
 また東海地震であるとされる、永長元(1096)年11月24日に発生した「永長東海地震」では、伊勢国阿乃津(安濃津)にも津波が襲った。薩摩、筑前と並ぶ日本三津として、日本の代表的な港であった安濃津は大打撃だったことだろう。その後、明応7(1498)年8月25日に発生した「明応東海地震」では、さらに大きな被害があり、港は壊滅。これも南海トラフ巨大地震とされている。
 開館時間は、月・水~金曜9時~19時、土日祝9時~17時。毎週火曜、毎月最終木曜休館。問い合わせは☎059・229・3321へ。