社会

5月8日㈯に津市大門周辺で「津ぅのどまんなかジャズフェスティバル」が開催される。収束が未だ見えない新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、危機的状況が続く音楽文化を守りたいという思いも原動力となっており、安全に生演奏が楽しめるよう観客を事前登録の予約制にするなど創意工夫を凝らした感染予防対策も行う。今年は6会場26ステージでプロアマミュージシャンの多彩な演奏が楽しめる。

 

会場の一つBRANステージでポスターを手に…南出さん

会場の一つBRANステージでポスターを手に…南出さん

同フェスは2015年から津市大門周辺を会場に毎年開催。津市の中心市街地で生演奏が楽しめる本格的なジャズイベントとして親しまれてきた。昨年はコロナ禍によって一度は中止を決断したが、演奏の機会を失い、苦しむミュージシャンやライブハウスの苦境を目の当たりにし、音楽本来の形である生演奏を楽しんでもらう場を提供できないかと昨年9月に開催。新型コロナに対抗するというスローガン「Against COVID-19」と掲げ、感染拡大防止策を徹底。今年もそのスローガンを受け継ぎ、新しい生活様式に即した形でイベントを開催する。
今年は津市まんなか広場、津センターパレスホール、神楽洞夢、和院、BRAN、Heart ぽっぽの6会場で計26ステージ。ゲストミュージシャンは、津市出身の世界的ビブラフォン奏者・大井貴司や、同じく津市出身で愛知を拠点に活躍するベーシスト・長谷川英喜を始め、ピアニスト平光広太郎率いる平光広太郎トリオなど。プロアマ問わず、多彩なミュージシャンが出演する。神楽洞夢ではプラネタリウムとジャズのコラボも。
感染症対策として、全公演事前登録制で参加希望者は、同フェスHPから名前や住所などを入力した上で予約が必要。参加希望者の居住地の感染状況などを予め確認し、各公演の予約をした人のみが入場できる。公演毎に入れ替えを行い、受付時の検温、会場の消毒、各会場の定員はソーシャルディスタンスを確保できる人数のみと、三密の回避も徹底する。
会場の一つのBRANはライブステージを備えたスタイリッシュなカフェバーとして、今年3月にリニューアルオープンしたばかり。コロナ禍による苦境は続くが、店主の南出雄斗さんは「フェスを通じて、音楽を楽しむ人たちが繋がれる機会になれば」と笑顔で語る。
実行委員会代表の鵜飼仁さんは「コロナ禍で例年と比べると小規模ではあるけれど、安心安全で楽しめるイベントにしたい」と話す。
今年も様々なイベントが中止になっているが、未だにコロナの収束は見えない状況。イベントの在り方そのものが大きく変化していく中、文化の灯火を消さないように創意工夫を凝らし、時勢に即した形で継続している点もこのフェスの魅力。中心市街地に響くジャズの音を心待ちにしたい。
各公演観覧無料だが事前登録が必要。各公演は自由に登録できるが、必ず参加できる公演だけに事前登録をすること。BRAN、和院、Heart ぽっぽは要ワンドリンク。事前登録と公演予約はこちら

温泉旅館「湯元榊原舘」=津市榊原町=が東京大学の「東大温泉サークルOKR」と連携し、来春の受験生を対象とした「頭脳巡礼」を始める。聖徳太子、菅原道真、本居宣長などの偉人とゆかりのある県内各地にある寺社を巡礼し、御朱印を集めるという企画。達成者には応援品として、同サークルに所属する東大生が抜粋現代語訳した枕草子の一節が書かれている特製タオルなどの記念品が贈られる。

 

ご朱印帳 頭脳巡礼は湯元榊原舘にある「万度祓の湯」の開湯25周年企画として行われるもの。連携する東大温泉サークルOKRは、東京大学の学生を中心とした温泉好きのメンバーたちが、東京近郊の日帰り温泉や銭湯を始め、全国の名湯・秘湯を巡ってその魅力をウェブ上で紹介している。両者は19年の湯元榊原舘100周年の際で連携したことをきっかけに、東大の学園祭に足湯を出すなど交流が続いている。
頭脳巡礼は、県内在住の来春に受験する(小中高大大学院専門学生)が対象。温泉と受験は関係ないように見えるが、古代ギリシアの賢人アルキメデスが入浴中に「アルキメデスの原理」を発見したという逸話に着想を得ており、温泉に入浴することで、集中と緩和のバランスを取りながらメリハリをつけて受験勉強に打ち込んでほしいという思いが込められている。巡礼方法を簡単に説明すると、参加者に配られる専用の御朱印帳を持って、教科書で習う偉人に思いを馳せるため、菅原道真が祀られている菅原神社(上野天神宮)=伊賀市上野東町=、菅原神社(国分天神)=鈴鹿市国分町=、本居宣長が祀られている「本居宣長ノ宮」、聖徳太子とゆかりのある「四天王寺」=津市栄町=、鴨長明や西行とゆかりのある「太江寺」=伊勢市二見町江=の5寺社から3箇所を参拝して御朱印を捺してもらう。4番目は上記以外の好きな寺社、5番目は、温泉大明神が祀られている「射山神社」=津市榊原町=で御朱印を捺してもらい、最後に榊原舘の「湯の庄」へ。入浴するかは任意だが、源泉地には源泉神社があるので参拝してから入浴を勧めている。達成者には「結誓印」と記念品として榊原舘と東大温泉サークルOKRと共同開発したタオル「榊原ゆあみ草子」を進呈。このタオルは、東大生が抜粋して現代語訳した枕草子の一節を書いてあるもので、津市のおぼろタオルが製造。合格祈願の撫で牛が描かれたメッセージカードも進呈。神仏に祈り、難関を乗り越えた東大生が関わった記念品は受験生に勇気を与えそうだ。
参加希望者は「東大温泉サークルOKR」のHP上にあるフォームから必要事項を明記して応募。100人の募集で応募多数の場合は抽選。締め切りは3月29日。当選者は、専用の御朱印帳を榊原舘で受取り、今年4月9日から12月16日の期間中に巡礼を行う。参加は無料だが各寺社への御朱印代は別途必要。

近年の防犯意識の高まりを受け、津市は今年度から市内自治会などの団体を対象とした「防犯カメラ設置補助金事業」を実施している。制度を利用して8団体27カ所で防犯カメラの設置が行われたが、制度開始に当たって映像の管理やプライバシー保護といった課題もあがっていたが、適正なルールづくりが奏功しトラブルの報告はなく順調。来年度も事業は継続予定で設置需要の拡大も見込まれる。

 

 

近年、防犯カメラは低価格化・高性能化が進んでいることもあり、一般家庭に設置するケースも増えている。それに伴い自治会でも導入を試みるケースが増えている。津市でも今年度から自治会、自治会連合会、地域住民による防犯団体を対象に公共スペースに設置する防犯カメラ1基当たりの購入設置費用の最大2分の1、15万円上限という条件で補助を行っている。
不特定多数の人間を映す防犯カメラは正しく運用しなければプライバシーの侵害などを引き起こす諸刃の剣になりかねないため、津市ではこの補助制度の開始までに、警察、自治会関係者、PTAなどで構成する「犯罪のない安全・安心なまちづくり推進協議会」を設立し、適正なルールづくりや実証実験などを行い慎重に準備を進めてきた。その過程で洗い出された注意点などを盛り込んだ上で、補助制度を利用するためにクリアすべき条件やルールをまとめた津市独自の「防犯カメラ設置の手引き」を作成。ネット上でも公開している。
現在までに市内の自治会を中心とする8団体が制度を利用。通学路や交通量の多い場所、逆に少ない場所など、各地区の防犯上の問題となる箇所に計27機を設置。カメラ設置付近には、「防犯カメラ作動中」といった表記のある看板やステッカーを取り付けていることもあり、地域住民が安心を感じる材料にもなっている。あくまでカメラの設置は防犯目的ではあるものの、ゴミのポイ捨てや危険運転が減るといった効果も発生している。
この制度が始まる時に心配されていた苦情やトラブルも今のところ、市の方には寄せられていない。カメラを設置する前に地域住民のもとを回って設置場所や映る範囲を説明して同意を得ることや、録画した情報を管理する責任者もしっかり定めるといった所までルールで管理していたことが奏功している。ひと昔前までは、防犯カメラを設置すると「監視されている」というネガティブな感情を抱く人も少なくなかったが、重大犯罪や交通事故などが、防犯カメラの映像によって解決される事例が広く認知されれきたことで、安心感を覚える人の方が増えたという背景も大きい。
ただ、補助金があるとはいえ、設置に必要な費用を理由に断念する団体もある。半額の上限15万円まで補助されるため、カメラ本体と設置工事費用込みで30万円前後で申請するケースが最も多いが、この場合は単純計算で残りの15万円前後は団体内で捻出しなければならない。加えて、精密機械でありプライバシー情報を管理する防犯カメラは専門業者による保守点検が必要で1基当たり年間1~3万円ほどかかる。これに電気代や機種によって必要な費用などを加えた維持費も発生するので、これが設置するにあたり考慮すべき要因となっている。
今年度は、コロナ禍を理由に補助金申請をキャンセルする団体もあったが、防犯カメラのニーズは高く、事業は来年度も継続される見込み。世情の回復に伴い、改めて申請を行う団体も出ることも含め、今年度を上回ることが予想される。
補助金制度の問い合わせは、問い合わせ=津市市民交流課☎059・229・3252へ。

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