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 津市榊原町の「湯元榊原舘」は、歴史講座と温泉入浴とを組み合わせた人気企画の第4弾「みえを知る旅Ⅳ」を10月~来年3月にかけ開く。
 古くから伊勢神宮の参拝にあたって、身を清める〝湯ごり〟の地としての役割を果たしてきた榊原温泉。百年以上の歴史を持つ老舗温泉旅館の同館は、歴史教室「みえを知る旅」をこれまで3期開催。三重県民でも知ってるつもりで知らない県内の歴史や文化風土を学ぶ場で、毎回定員いっぱいの70名が集まるほどの好評を博している。
 「みえを知る旅Ⅳ」は全6回。「北勢と伊賀」をテーマに、江戸末期から明治維新の転換期に幕府側の立場を貫いた桑名藩や、俳聖・松尾芭蕉などを題材とする。
 ①「桑名の幕末1~松平越中家と京都」…10月30日10時〜12時、講師は桑名市博物館の杉本竜館長②「萬古焼中興の祖・森有節と作品の魅力」…11月13日10時〜12時、講師は朝日町歴史博物館学芸員の浅川充弘さん③「帝政ロシアを見た船頭・大黒屋光太夫」…12月11日10時〜12時、講師は鈴鹿市文化スポーツ部文化財課の学芸員の代田美里さん④「松尾芭蕉が作り上げた世界〈1〉~四時を友とす」…1月22日10時〜12時、講師は伊賀市松尾芭蕉記念館学芸員の髙井悠子さん⑤「稲葉三衛門と四日市港修築事業」…2月19日、三重県立北星高等学校教諭の石原佳樹さん⑥「草奉行…平松楽斎」…3月11日10時~12時、講師は三重郷土会常任理事の浅生悦生さん。
 参加は湯元榊原舘、道の駅津かわげ、アスト津2階の津市観光協会と三重県観光連盟、三重県庁1階の三重県観光局に設置の専用申込用紙に記入しFAXで送信。定員先着70名。参加費は6回分6000円(入浴料込み)の一括払い。締切りは10月6日。問い合わせは同舘津252・0206へ。

 

「やはり素晴らしい」。連子格子や切子格子を備えた家々が軒を連ねる景色を眺めながら、私は思わずそうつぶやく。ここは津市芸濃町楠原。伊勢別街道の宿場の一つである楠原宿があった場所。椋本宿と関宿の間に位置し、集落の真ん中付近には街道が直角に折れ曲がる「桝形」が残っており、多くの旅人が行きかった往時の風情を感じさせる町並みが広がる。
 私が素晴らしいと感じているのは、景色そのもの以上にこの町に住む人々の心意気である。通りに沿って立ち並ぶ家々をよく見ると、姿かたちは似ていても、古いものと比較的新しいものが混在していることがわかる。つまり、この歴史的な深みを感じさせる景観は、古い家と調和するようできる限り建築様式が揃えられていることに起因している。
 そして、観光地として多くの人々が訪れる中で実利を兼ねて残されてきたのではなく、ここに住む人たちの思いによって、今もこの町並みが守られているのである。近年、津市の景観計画で景観形成地区にも指定されたが、それ以前から地域住民が自主的に景観を守ってきたというわけだ。
 津から亀山へ抜ける際には津関線を通る津市民がほとんどなので、ひっそりと美しい町並みが広がっていることを知らない人も多いはず。平日の昼間に、人々の営みや息遣いを感じながら、この景色を独り占めしながら闊歩するのはこの上ない贅沢である。
 楠原の集落を抜けると、すぐに津市と亀山市の境と国道25号バイパスの「名阪国道」。この旅を始める前に挙がっていた歩く道の候補に、国道25号本線もあったことを思い出した。国道にも関わらず、整備が行き届いていない酷道として有名な道である。余談だが、連載で国道を4本踏破するなど、道を步くことが生業の一部となっている私は、CBCで火曜深夜に放送中の「道との遭遇」というバラエティ番組のファンである。全国各地の様々な車道・歩道にフォーカスを当てており、名阪国道のオメガカーブや、本線の酷道ぶりも紹介されていた。道に潜む未知を解き明かす内容にシンパシーを感じつつ、初回から欠かさず視聴している。
 時刻は11時過ぎと少し早めだが、近くの川森食堂で昼食。数ある亀山味噌焼きうどんが食べられる店の中でも私のお気に入り。ガツンとにんにくが効いた濃厚な味わいがたまらない。3代目店主の川森篤さんとは懇意で近年、何度かお店にお邪魔したものの、タイミングが合わず、しばらく直接顔を合わせていない。「今日こそは」という気持ちで店に入るとあいにくまた留守のよう。再び会える日を楽しみにしつつ、ホルモンみそ焼きうどん定食をオーダー。食欲をそそる香りに誘われるがままに夢中でうどんをすすると、亀山駅からここまで歩いた疲れも吹き飛んでしまう。
 腹ごしらえも終わり店を後にすると、いよいよ伊勢別街道を辿る旅の目的地である関宿はもう目と鼻の先。(本紙報道部長・麻生純矢)

両大会に出場する選手たち…左から中川さん、別所さん、
芳村さん、若尾さん、奥田さん、永井さん

 ㈱ジャパンスポーツ運営が運営する「津アサヒスイミングスクール」(津市西古河町)に通う選手6名が、8月5日~6日に静岡県の浜松市総合水泳場ToBiOで開かれている「とびうお杯第38回全国少年少女水泳競技大会(飛込み競技の部、競泳競技の部)と、同22日~26日まで東京アクアティクスセンターで開かれる「「第45回全国JOCジュニアオリンピック夏季水泳大会」に出場。
 とびうお杯に出場するのは、200m個人メドレー・200m自由形・100mバラフライ・4×50m混合メドレーリレーとフリーリレーの若尾みゆさん、200m自由形・100mバタフライ・4×50m混合メドレーリレーとフリーリレーの芳村奏衣さん、100m自由形・100m背泳ぎ・4×50m混合メドレーリレーとフリーリレーの中川遥翔さん、50mと100mと200m自由形、4×50m混合メドレーリレーとフリーリレーの別所朋哉さんの4名(全員小6)。
 JOCジュニアオリンピック夏季水泳大会に出場するのは、女子13~14歳の部の100mバタフライ、200m自由形の奥田真由さん、同じ部の200m個人メドレーの永井茉裕さん、200m背泳ぎの2名。6人は全国大会出場を前に、表彰台を目指したり、決勝進出、自己ベストの更新など、それぞれが活躍を誓った。

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