歩きへんろ夫婦旅

21番太龍寺本堂にて

 へんろ宿は設備的には観光旅館と遜色ないものからお化け屋敷に近いものまで正にピンキリだが、宿側の人も含めいずれも個性的。普通の旅行では味わえない印象的なところが多い。
 第6夜の宿は第2の難所20番鶴林寺(勝浦町生名・500m)21番太龍寺(阿南市加茂町・520m)に挑む前線基地の一つ『かえで』。建物は古く女将は卒寿90歳。7種類の薬を飲み病気の総合商社と笑う。 (さらに…)

「義経の鶴巻坂」にて

 春先の天気は変わりやすい。それにしても前日の21度から一気に15度も下がり6度、おまけにまた雨。花粉症にとっては恵みの雨と言えなくもないが、やっぱり雨は辛い。6日目も「これも修行修行」である。

 徳島の市街地を抜け、源平合戦ゆかりの地、『源義経上陸の地』の立派な石碑を横目に18番恩山寺(小松島市)へ。この辺りの道は『義経ドリームロード』と名付けられている。雨はいよいよ本降り。これじゃ夢も希望もないとぼやきながら山門めざし急坂を登っている途中、下山してきた岐阜のおじさんと再会した。
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17番札所・井戸寺にて

 前日の雨と打って変わって5日目の朝は快晴。ぐっしょり濡れていた靴は、宿のおばあちゃんが中に新聞紙を丸めて入れ、外も同じように新聞紙でくるんでくれたお蔭で随分と乾いている。前夜、足の疲れが取れるからとビワの葉を焼酎に漬け込んだおばあちゃん特製の自家薬も頂き、ふくらはぎに塗り込んだ女房は「効いたようだ」と足の調子も良さそう。

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