歩きへんろ夫婦旅

 

十夜橋ケ下の別格霊場

  歩き遍路には幾つかのルールがある。その一つが、『橋の上でお杖をついてはいけない』。

 伊予国大洲市の市街地の出はずれにある十夜ケ橋。弘法大師が修行中、どこにも泊めてもらえず止むなくこの橋の下で野宿したが、余りの厳しい寒さで一夜が十夜にも思えたと伝える別格霊場である。お大師さんの寝姿の像があり、四国霊場唯一の野宿修行道場として天下御免で橋の下で野宿できるよう布団も用意されている。 (さらに…)

路傍に残るお遍路さんの墓…歯長峠の麓

    お遍路の伝統的出で立ちは白衣、菅笠、金剛杖(お杖)。いずれにも『同行二人』の4文字が書かれている。お大師さんに見守られ一緒に修行しているという意味だ。特にお杖はお大師さんの化身として大切にされ、宿に着いたらまず杖先を洗って汚れを落とし、部屋の床の間などに安置しなければならない。また同行二人の菅笠は、履物を脱いで堂内に入る場合を除き、お参りする時も取らなくても良いとされている。 (さらに…)

第1番札所・霊山寺にて

 ここでちょっとお遍路の基本的なことを紹介しておきたい。

   四国88カ所霊場は空海が弘仁6年(815年)42歳の折に開創、お遍路の元祖は衛門三郎とも空海の高弟真済とも言うがいずれも伝説の域を出ない。平安末期には修行僧による四国の海岸沿いの霊場(四国辺地)巡拝が行われ、実際はこのあたりが始まりと見なされている。 (さらに…)

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