歩きへんろ夫婦旅

リュックとも同行二人…熊井トンネル

  歩きへんろ関係の本を読むといずれも装備品のグレードはケチるな、リュックの中身は必要最小限にして軽くせよと書いてある。中には『ボールペン1本でも減らせ』と強調する本まであるくらいだ。 歩きへんろは一気に回る場合、ぼくらの年齢だと結願まで45日から50日ほどかかる。この間、参拝用具や着替え、旅の必需品を毎日自分で背負って歩かなければならない。2日や3日なら少々重くても耐えられるが、2カ月近くも背負い続けるとなるとダメージが蓄積され、遂には途中で不本意なギブアップということに陥るというのだ。 (さらに…)

只今トレーニング中…長谷山山頂

 1番札所霊山寺から88番大窪寺まで全行程約1200キロ。しかも山頂付近や山腹にあるお寺が多い。一気に通しで歩くとなるとこれは半端ではない。若い人ならともかくこの年齢で夫婦揃ってメタボ体型。ぶっつけ本番は余りに無謀、3日ともたないだろう。

 認知症の母をグループホームから自宅に迎える大型連休までには四国から戻ってこなくてはいけない。本番は切りの良い3月1日1番から開始。88番結願まで49日。50日目の4月19日に空海が眠る高野山奧の院にお礼参りして帰宅。歩きトレーニングはぼくの60歳の誕生日10月2日の前日1日から始め5カ月と決めた。 (さらに…)

修行大師像…73番・出釈迦寺より

「そんなに懺悔せなあかんようなことあるの?」

還暦を機に四国歩き遍路に挑戦すると女房に伝えた時、即座に返ってきた答えがこれである。

お遍路イコール懺悔とは全く思いもよらず、一瞬たじろいでしまった。確か修験道では「懺悔懺悔、六根清浄」と唱えながら山中をめぐる。女房の中でそのイメージがお遍路と重なっているのかとも思ったが、人間60年も生きておれば懺悔すべきことの一つや二つはあって当然と胸の内で開き直り、女房の問いかけは無視することにした。 (さらに…)

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